「金属アレルギーがあるから……」と、歯科インプラント治療を諦めていませんか?
歯科インプラントに使用される金属は主にチタンで、生体親和性と呼ばれる性質を持ち、人体に異物として認識されにくい金属です。そのため、アレルギー反応が起きにくく、金属アレルギーの方でも基本的には問題なくインプラント治療を受けられると言われてきました。
しかし、近年ではそのチタンに対するアレルギーの報告も出てきました。
そこでこの記事では、チタンアレルギーの方が、歯科インプラント治療を受ける際の注意点やチタンに代わる代替品のインプラントについて紹介いたします。
金属アレルギーがあっても歯科インプラントは受けられる
金属アレルギーがあってもチタンに対するアレルギーがなければ、歯科インプラントを受けることは可能です。
多くのインプラントに使用されている金属は純チタンまたはチタン合金(2種類以上の金属の化合物)で作られています。
これらの金属に対するアレルギーが無ければ問題なく歯科インプラントを受けられますし、代替品として、金属を使用していないジルコニアインプラントがあります。金属アレルギーのために、歯科インプラント治療を諦める必要はありません。
金属アレルギーの方が歯科インプラント治療を受ける際の注意点
金属アレルギーの方がインプラント治療を受けるにあたって、注意すべきポイントは3つあります。
- 金属アレルギーであると医師に伝える
- パッチテストや血液検査を受ける
- 金属アレルギーが起きない素材を使う
金属アレルギーであると医師に伝える
金属アレルギーがある方は必ず主治医に伝えてください。金属アレルギーがあると、従来の歯科インプラント治療を受けるときに注意が必要だからです。
もし、これらの金属に対してアレルギーがある場合は、一般的なインプラント治療は受けられなくなります。なお、アレルギーの検査は皮膚科やアレルギー専門医で受けられます。
参考
Current status of dental metal allergy in Japan – PubMed(nih.gov)
WJCC-3-52.pdf(nih.gov)
MELISA
パッチテストや血液検査を受ける
一般的な歯科インプラントは、純チタンまたはチタン合金(主な金属はチタン、アルミニウム、バナジウム)で作られています。
これらの金属は、膝関節や股関節の置換に使用される材料に似ており、アメリカ食品医薬品局FDAによって徹底的にテストされ、安全な材料として認証されています。
また、金属アレルギーの原因となるイオン化が起こりにくく、金属アレルギーを引き起こす可能性は低いです。
ただしそれでも、チタンによる金属アレルギーの存在も明らかになってきています。歯科インプラントに使用されている金属に対してアレルギーがあるかどうか、パッチテストや血液検査を受け、インプラントがご自身にとって安全であるかどうか確認しましょう。
参考
Current status of dental metal allergy in Japan – PubMed(nih.gov)
WJCC-3-52.pdf(nih.gov)
MELISA
金属アレルギーが起きない素材を使う
金属アレルギーの方でも、素材選びでインプラント治療は受けられます。
例えば、上部構造に陶器であるセラミックや、以降で紹介するジルコニアの金属ではないものを提案してもらえます。こうした素材なら、金属アレルギーの方でも装着に問題はありません。
前歯に使用しても違和感が生まれないため、金属アレルギーの方にとって選択肢の幅を広げられます。
金属アレルギーの方はジルコニアインプラントがおすすめ
ジルコニアは、セラミックの一種で、人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材です。高い強度と耐久性、審美性、安全性を備えており、近年歯科治療に幅広く使用されています。
金属アレルギーがあっても、ジルコニアインプラントにより、安全かつ有効的なインプラント手術を受けられます。
ジルコニアインプラントは金属アレルギーの方にとって最適な選択肢です。
ジルコニアインプラントのメリット
ジルコニアインプラントを採用するメリットは、以下の通りです。
- 強くて耐久性がある
- 腐食と摩耗に対する耐性がある
- 金属不使用のため、金属アレルギーや金属過敏症のある人にとって良い選択肢になる
- 不活性でアレルギー反応のリスクが少ない
- 白色で、歯とより自然に調和するため、審美的に魅力的
- 細菌の付着を抑制する効果に優れている
ジルコニアインプラントのデメリット
ジルコニアインプラントを採用するにあたって、以下のデメリットがあります。
- 時間の経過とともにチタンインプラントよりも早く弱くなる可能性がある
- 時間の経過とともに緩む可能性がある
- 歯ぎしりにより、ひび割れや破損が生じる可能性がある
- ジルコニアの硬さにより、ジルコニアと接触する歯の摩耗が増加する可能性がある
ジルコニアインプラントのメリットとデメリットを理解したうえで、治療に向かいましょう。
金属アレルギーの方がインプラント治療にかかる費用
インプラント治療にかかる一般的な費用は、1本あたり40万〜70万円です。
その他にかかる費用は、以下の通りです。
- 金属アレルギー検査:3,000〜5,000円
- 人工歯根の素材をジルコニアに変更する場合:追加で10万円ほど
- 人工歯根・アバットメント・上部構造をジルコニアに変更する場合:上記に追加で数万円ほど
なお、相場よりも極端にインプラント治療の費用が安いクリニックは避けてください。というのも、純度の低いチタン合金を素材として使用している可能性があり、金属アレルギーのリスクを高めるからです。
金属アレルギーなら、ジルコニアインプラントでの施術を検討してみてください。
インプラント治療後に起こりうる金属アレルギーの症状と対策とは?
金属アレルギーの方がインプラント治療を行った場合、以下のような症状が現れる可能性があります。
- 口腔内の腫れや蕁麻疹
- インプラント周囲の歯肉組織の炎症
- 口腔内だけでなく全身の皮膚に蕁麻疹
- 口腔扁平苔癬(口腔粘膜の難治性の慢性炎症であり、角化異常、びらん、およびしばしば痛みを伴う潰瘍として現れる)
- 掌蹠膿疱症(手のひらと足の裏に多数の水疱が発生し、膿疱となり紅斑に進行する)
これらの疾患は、歯科金属アレルギーとの関連が報告されています。もし症状が出たら、インプラントに使用されている金属のアレルギー検査を行い、原因金属であれば、インプラントを除去する必要があります。このようなことにならないためにも、手術前に主治医と相談しましょう。
まとめ:金属アレルギーの方がインプラント治療をするなら医師に相談を
金属アレルギーがある場合、必ず主治医に伝えましょう。
歯科インプラントに使用されている主な金属はチタンで、金属アレルギーを引き起こす可能性は低いと言われていますが、チタンアレルギーの報告もあります。チタンに対するアレルギーが無いか検査をし、確認してからインプラント治療に臨んでください。
チタンに対するアレルギーがある場合は、ジルコニアインプラントなどの代替材料もあります。安心、安全に治療を受けるためにも、主治医とよく話し合いましょう。

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