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歯がグラグラする…6つの原因と自分でできる対処法を歯科医師が解説

歯がグラグラしているのだけれど、どうしたらよいのだろう?

子供のころに乳歯が揺れた経験は誰しもあると思います。とはいえ、大人の歯がグラグラするとこのまま抜け落ちてしまうのではないかと不安になりますよね。歯のグラグラがどれくらいだとまずいのか知りたい人もいるかもしれません。

実は、永久歯がグラグラするのはあまり良い兆候ではありません。歯がグラグラする理由はいくつか考えられますが、何かしら問題があると考えた方が良いです。

また、放置しても自然に治るケースは少なく、自宅でグラグラを自力で治すのは難しいため、速やかに歯科医院にいって適切な治療を受けるべきです。

本記事では、歯がグラグラする原因、その治療法、どれくらい揺れていると問題なのか、歯がグラグラしているときに注意すべき点について医学的根拠に基づいて詳しく説明していきます。

歯がグラグラする原因

そもそも、なぜ歯がグラグラしてしまうのでしょうか。考えられる原因について解説します。

歯がグラグラするのは異常があるサイン

誰もが、子供のころに乳歯がグラグラした経験があると思います。しかし、大人になってから歯がグラグラと揺れるのは、何らかの異常が起きつつあるサインです。ここでは、歯がグラグラする原因を説明していきます。

  1. 歯周病が進んでいるから
  2. 歯や根っこが割れているから
  3. 重度の虫歯で歯の根の先に膿がたまっているから
  4. かぶせ物や土台が外れかかっているから
  5. かみ合わせの負荷が歯にかかりすぎているから
  6. 外傷で歯が脱臼しているから

歯周病が進んでいるから

歯周病が進行すると、歯がグラグラと揺れるようになります。歯周病は、虫歯と並ぶ歯科の2大疾患とされ、細菌によって引き起こされる病気です。

日々の歯みがきで汚れを落としきれないと、歯の周りにプラーク(細菌)がたまっていきます。このプラークに含まれる病原性が強い細菌の活動によって、歯の周りの歯茎や骨が壊されていきます。これが歯周病です。

歯周病になると、進行とともに歯を支えている骨が溶けてしまいます。歯周病の怖い点は、目立った症状がほとんどないまま進行していくことです。重症化すると歯が揺れるようになり、最悪の場合、歯を抜かないといけない状況になってしまいます。事実、日本人の歯を失う原因の第一位は歯周病なのです。

歯周病が軽度のうちは揺れが小さいですが、重症化するとともに揺れが大きくなっていきます。歯がグラグラ揺れるのは、中等度以上のかなり進行した状態です。

歯や根っこが割れているから

歯や歯の根っこが割れると、歯が揺れることがあります。歯は割れた部分によって呼び方が異なります。

  • 歯冠破折:歯の上部(歯冠)に亀裂が入る、又は割れている状態
  • 歯根破折:歯の下部の根っこ(歯根)に亀裂が入る、又は割れている状態

亀裂や破折の生じた場所、規模にもよりますが、歯根破折や歯冠破折が起きたときの症状として歯の動揺が起こることがあります。
歯の揺れの他にも次のような症状が出ることがあります。

  • 歯が急に痛くなった
  • 食事をすると歯がしみるようになった
  • 噛む時に歯が痛い、違和感がある
  • 歯茎が腫れる、出血する、膿が出る

重度の虫歯で歯の根の先に膿がたまっているから

虫歯が進行し、重度になり根っこの先に膿がたまるようになると歯が揺れることがあります。

虫歯は、細菌を原因とした感染症です。プラークに含まれる虫歯の原因となる細菌たちの働きによって酸が作られ、歯を溶かしていきます。

まず、最初に歯の一番外側にあるエナメル質を溶かし(C0〜C1)、進行していくにつれて内側にある象牙質を溶かしていきます(C2)。さらに虫歯が進行すると、虫歯菌は内部にある神経にまで到達し(C3)、やがて神経が死にます。神経が死んだ状態のまま放置すると、細菌による腐敗が進み、根っこの先から膿がたまるようになります(C4)。

また、一度神経の治療をした歯においても、再感染によって内部に細菌が入り込み、根っこの先に膿がたまることがあります。
このように重度の虫歯になると、歯が揺れることがあります。他にも以下のような症状が出ることがあります。

  • 歯の揺れや歯が浮いたような感じがする
  • 噛むと痛みがある
  • 歯茎を押すと痛い

かぶせ物や土台が外れかかっているから

かぶせ物や土台が外れかかっていると、歯が揺れる原因になります。グラグラしている歯が治療した歯である場合、かぶせ物や土台の接着力が弱まっている可能性が高いです。

かぶせ物や土台が外れる原因は、以下の通りです。

接着剤の経年劣化 かぶせ物やその土台は専用の接着剤で歯とくっつけています。この接着剤が経年劣化すると外れる原因になります。
虫歯 人工物と歯の接着面に虫歯ができると、接着力が低下し、歯から外れてしまうことがあります。
歯や根っこが割れている 歯や根っこが割れていると適合が悪くなり、緩くなってしまうためかぶせ物や土台が外れる原因となります。
かみ合わせのバランスの変化 時間の経過とともにかみ合わせが変わっていきます。装着した時は問題がなくても、かみ合わせの変化により過剰な力がかかるようになると、かぶせ物が外れる原因となります。
歯ぎしりや食いしばり 歯ぎしりや食いしばりがある場合、過剰な力がかかる状態が長期に渡って続くため、かぶせ物や土台が外れる要因となります。

歯との接着が弱まると、かぶせ物や土台が全て脱落するケースもあれば、歯の部分がグラグラと揺れるケースもあります。

かみ合わせの負荷が歯にかかりすぎているから

噛む力が大きく、歯に過剰な負荷がかかりすぎると歯が揺れるようになることがあります。歯の周りの組織に異常がなくても、かみ合わせが悪く噛む力が偏っていたり、歯ぎしりや食いしばりなどのクセによって強い力がかかると、歯が揺れるようになることがあります。

外傷で歯が脱臼しているから

けがをした後に歯がグラグラしている場合は、歯が脱臼している可能性があります。

転倒や事故で歯をぶつけると、歯がグラグラと揺れる状態になることがあります。これは、歯の脱臼と呼ばれ、歯を骨に固定している繊維のような組織が断裂することによって起こります。

グラグラする歯の治療法

歯がグラグラする原因を自宅で対処するのは難しいです。もしグラグラする歯がある場合は、すみやかに歯科医院に行って治療を受けましょう。それぞれの原因に対する治療法をご紹介します。

歯周病の場合

歯周病で歯が揺れている場合は、歯科医院にて専門的な歯周病治療を行う必要があります。

歯周病基本治療では、プラークや歯石などのプラークをたまりやすくしている原因とリスクファクターを取り除きます。場合によっては全身的問題や、歯みがき方法や喫煙といった患者の生活習慣の改善も必要になります。

このような基本的な歯周病治療を行った後に再度歯周ポケット検査を行います。再検査後の歯茎の状態によっては歯周外科手術を行うこともあります。適応であれば、再生療法を行うことも考慮します。

残念ながら、歯周病が重度の場合は抜歯を行うケースもあります。

参考文献:日本歯周病学会 歯周治療のガイドライン2022
https://www.perio.jp/publication/upload_file/guideline_perio_2022.pdf?20241021

歯や根っこが割れている場合

歯や根っこが割れている場合、部位と破折の程度によって、治療ができるケースと、治療が困難であり抜歯になるケースがあります。

歯の一部のみが割れており、根っこが無事の場合は、根っこ治療や詰め物・かぶせ物を作ることで治療をすることが可能です。また、破折の大きさが小さく、部位が歯の根っこの上の方にある場合は、ひび割れを歯科材料で封鎖することで、土台やかぶせ物をつくることができるケースがあります。

破折が大きかったり、割れている部位が根っこの奥深くにある場合は、現代の歯科医療において治療は確立されておらず、ほとんどの場合が抜歯することになります。

ただし、中には歯や根っこが割れた歯でも、状態によっては、感染源の除去と接着処置で割れた部分を密閉することで、歯を残すことができるケースもあります。

歯の根の先に膿がたまっている場合

重度の虫歯で根っこの先に膿がたまっている場合は、歯科医院にて専門的な神経の治療(根管治療)を行う必要があります。

虫歯菌に感染した部分を取り除き、薬液を使って根っこの中を洗浄・消毒します。根管治療で大切なことは、根管内にいる細菌をできるだけ消毒すること、新たに根管内に細菌を侵入させないことです。

虫歯が大きかったり、膿がたまっている範囲が大きく、根管治療で回復が望めない場合は、抜歯や歯根端切除と呼ばれる外科的な処置が必要となります。通常、大臼歯部では抜歯となることが多く、前歯部では歯根端切除を行うことができますが、歯の状況によって選択できる治療法は異なります。

かぶせ物や土台が外れている場合

かぶせ物や土台が外れている場合は、歯と人工物の状態によって治療法が異なります。

歯とかぶせ物に異常がない場合 歯に異常がなく、かぶせ物も劣化していない場合は消毒して再度接着操作を行います。
歯に異常がある場合 歯に虫歯がある場合は虫歯に対する治療を行ってからかぶせ物や土台を作り直します。
歯や根っこが割れている場合は、規模や範囲が小さい場合は修復してから作り直しになります。
割れている範囲が大きく、修復ができない場合は抜歯になります。
かぶせ物や土台が劣化している場合 人工物に劣化が認められる場合は新しく作り直すことになります。

 

かみ合わせの負荷が歯にかかりすぎている場合

かみ合わせに負荷がかかりすぎている場合は、原因に合わせたかみ合わせの力の調整を行います。

  • かみ合わせが悪く、噛む力が偏っていると診断された場合は強く当たる部分を必要な分だけ削り、かみ合わせを調整します。
  • 歯ぎしりや食いしばりが強いと診断された場合はマウスピース治療の適応になります。

マウスピースをはめることによって力を均等にし、歯ぎしりや食いしばり時の歯への負担を減らします。

外傷で歯が脱臼している場合

外傷で歯が脱臼している場合は、歯が抜け落ちておらず、揺れが小さい場合は経過観察となります。揺れが大きい場合は周りの歯と固定し、安静にします。いずれの場合も受傷後の定期的な経過観察が必要になります。

時間が経ってから神経が死んで歯の色が変わることがありますが、このような場合は神経の治療(根管治療)が必要になります。

歯はどれくらいグラグラしていると問題なのか?

健康な歯も少し揺れる

実は健康な歯も少し揺れます。これを生理的動揺と呼び、0.1〜0.2mmほど揺れます。この揺れは歯根膜と呼ばれる歯の周りの繊維の働きによるものです。歯根膜は歯と歯を支える骨の間にあり、噛んだ時の力を吸収し分散させるクッションのような働きをします。

また、噛んだ時の刺激を脳に伝える役割もあります。

この歯根膜の働きにより、健康な状態でも歯が少し揺れます。しかし、揺れる量はわずかなので、歯の揺れを自覚することはほとんどないでしょう。

動揺度について

歯の動揺度の分類で一般的に使われているのが、Milleの分類と呼ばれるものです。以下のように歯の動揺度を0度〜3度までの4つに分類しています。

  • 0度:生理的動揺(0.2mm以内)
  • 1度:軽度の動揺(前後の一方向に揺れる)
  • 2度:中等度の同様(前後・左右の二方向に揺れる)
  • 3度:高度の動揺(前後・左右・上下に揺れる)

動揺度が大きければ大きいほど、歯の周りの組織や歯を支えている骨に異常がある可能性が高いです。特に、動揺度3度であった場合、抜歯するリスクが高まります。

歯がグラグラしているときの自分でできる対処法

「歯がグラグラして心配……」
「自分で治せないだろうか……?」

歯がグラグラしていると気づいたからと言って、自分では治せません。とはいえ、自分でできる対処法はいくつかあります。

  1. 硬いものを食べない
  2. 指や舌で揺らさない
  3. 痛みが強いときは鎮痛剤を飲む
  4. できるだけ早く歯科医院に行く

自分でできる対処法を取り、悪化させないように注意しましょう。

硬いものを食べない

歯がグラグラしているときに硬いものを食べるのは避けましょう。強い咬合力がかかることで歯に負担がかかります。グラグラしている歯で噛むのを避け、できるだけ柔らかいものを食べるようにしましょう。

指や舌で揺らさない

グラグラが気になるからといって歯を揺らすのはやめましょう。歯に負担がかかり、さらなる揺れを招きかねません。

痛みが強いときは鎮痛剤を飲む

歯がグラグラして痛みが強いときは、鎮痛薬を飲んで痛みに対処しましょう。市販の鎮痛薬でも問題ありません。

できるだけ早く歯科医院に行く

上記の通り、歯がグラグラする原因は自宅で対処するのが困難ですし、放置しても自然に治る可能性は低いです。そのため、グラグラの歯がある場合はできるだけ早く歯科医院に行って適切な処置を受けましょう。

まとめ:歯のグラグラを治すなら歯科医院に早めの相談を

本記事では、歯がグラグラする原因、治療法、対処法についてその方法と医学的根拠について詳しく解説してきました。要点を以下にまとめましたので、おさらいしてみましょう。

歯がグラグラするのは異常があるサインであり、以下のような原因が考えられる。

  • 歯周病が進んでいるから
  • 歯や根っこが割れているから
  • 重度の虫歯で歯の根の先に膿がたまっているから
  • かぶせ物や土台が外れているから
  • かみ合わせの負荷が歯にかかりすぎているから
  • 外傷で歯が脱臼しているから

グラグラしている歯を治すためには、揺れている原因に対して歯科医院にて治療を行う必要があります。歯の状態が悪いと、抜歯になる恐れがあります。

また、歯がグラグラしている時は硬いものを避け、揺らさないようにしてください。できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

歯がグラグラするのを放置しても、自然治癒は期待できません。そのため歯が揺れている原因を分析し、原因に対する適切な治療を受けることが重要です。

グラグラの歯を治療しないままにしておくと、最悪の場合、抜歯になってしまいます。歯がグラグラになっているかも、と思った方はすみやかに歯科医院へ行くことをおすすめします。

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