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親知らず・虫歯の抜歯後の痛みはいつまで?痛みの期間や原因・対処法を解説

歯を抜いたら痛くてたまらない!この痛みはいつまで続くのだろう……?

抜歯は、歯科医院で頻繁に行われる外科治療の一つです。抜歯をするとどうしても痛みが伴います。痛みは主観的な感覚なので、人によって感じ方が違いますが、これから治療を考えている人は抜歯した後にいつまで痛みが続くのか気になるところでしょう。すでに抜歯をした人は現在の痛みが気になっているかもしれません。

抜歯すると傷ができます。この傷が問題なく正常に治っていけば、痛みは数日間で収まることが多いです。しかし、何らかの理由で治りが悪くなると、激しい痛みが起きたり、痛みの期間が長くなったりします。

また、抜歯後の行動が原因で痛みを長引かせてしまうことがあります。抜歯後に少し気を付けて生活すれば痛みを予防することができるため、知っておいて損はありません。

この記事では、抜歯後に長く起こる痛みの原因や、その治療法、抜歯後の痛みを減らすためにできることについて詳しく解説していきます。抜歯した後の期間中を少しでも快適に過ごすために、ぜひとも参考にしてください。

抜歯後の痛みは数日で治る

正常に治癒すれば数日間で痛みはおさまる

結論から言うと、歯を抜いた後に傷が正常に治っていけば抜歯後の痛みは数日から1週間で治ります

抜歯をした後の傷は、いくつかの段階を経て治っていきます。1,2

凝血期:歯を抜いた部分が血の塊で満たされる時期(抜歯当日〜2日後)

抜歯をすると、出血が起こり、歯があった部分が血で満たされます。血液の中に含まれる血小板の働きによって血が固まり、血餅(けっぺい)と呼ばれるゼリーのようなかさぶたが作られます。

この血餅は傷口を保護し、細菌の侵入を防ぐ役割をします。

肉芽組織期:歯茎の再生(2日目〜1週間)

1.炎症性細胞の遊走(2日目〜3日目)

傷口を「きれいに」するために、白血球など大量の炎症細胞が傷口に移動します。この時期から炎症反応が強く出るため、痛みや腫れが感じられることがあります。

2.肉芽組織の形成(2日目〜1週間)

その後、炎症細胞や血管の元となる細胞などが組み合わさって肉芽組織を作ります。肉芽組織はコラーゲン線維と細胞を豊富に含む仮の結合組織へと徐々に置き換わっていきます。痛みも徐々に落ち着いていきます。

仮骨期:幼若な骨が作られ始める(2週間〜4週間)

仮の結合組織が幼若な骨に置き換わっていく時期です。

治癒期:成熟した骨に置き換わる(1か月〜半年から1年)

幼若な骨が成熟した骨に置き換わり始めます。すべての部分が成熟した骨に置き換わるのは数か月間かかるため、完了するまでに半年〜1年ほどかかります。

痛みが長期にわたるケースがある

抜歯後、さまざまな原因によって治癒がスムーズに進まない場合があります。そうした時に、痛みが長期にわたる場合があります。次章で具体的な原因について説明していきます。

抜歯後の痛みが続く原因

では、抜歯後の痛みが続くのにはどのような原因が考えられるのでしょうか。主な4つの原因を解説します。

  1. ドライソケットになっている
  2. 抜歯後に感染を引き起こしている
  3. 抜歯の手技によるもの
  4. 神経を損傷している

ドライソケットになっている

抜歯後に強い痛みが続いている場合、ドライソケットになっている可能性があります。

抜歯後に血餅がうまく作られなかったり、早いうちにはがれてしまうと抜歯した部分の骨が露出した状態になり、これをドライソケットと呼びます。ドライソケットは下の親知らず抜歯で起こりやすく、ドライソケットになると細菌感染のリスクが高まります。

ドライソケットを引き起こす原因は、以下のようなものが挙げられます。

  • うがいのしすぎ:血餅がうがいによってはがれるためです
  • 喫煙:血流を悪くし、血餅が作られにくくなります
  • 傷口を頻繁にさわる:血餅がはがれる原因となります
  • 血流が良くなる行為:抜歯後に入浴・飲酒・運動をすることで再出血や血が止まりにくくなる原因となります

また、ドライソケットになると以下のような症状が起こります。

  • 痛みが日に日に悪化していく
  • 何もしていなくても激しい痛みを感じる
  • 抜いた部分から悪臭がする

抜歯後に感染を引き起こしている

手術後に細菌感染が起こると痛みや腫れが強くなり、長引くことがあります。細菌感染とは、抜歯をした傷口に細菌が入り込み、細菌がどんどん増えていく感染症のことです。細菌感染が起こると、痛みの他に次のような症状が起こります。

  • 赤く腫れる
  • 熱を持った感じがする
  • 膿やにおいの強い液体が出てくる

こうした症状がある場合は、細菌感染を起こしている可能性があります。

細菌感染の原因は、以下のようなものがあります。

  • 歯周病にかかっている
  • 術前に歯みがきがちゃんとできておらず、口の中が汚れている
  • 患者自身の免疫力が弱っている
  • 糖尿病などの全身疾患がある
  • 飲んでいる薬の影響で感染しやすい状態になっている
  • 手術に使う器具や機材が確実に滅菌されていない

抜歯の手技

抜歯の手技が傷の治りに影響を及ぼすことがあります。

親知らずの抜歯や、歯の形態によってはやむを得ず歯茎を切る骨を削るなどの処置を行いながら抜歯を行うことがあります。このような場合は傷が増えるため、炎症反応が強く出るため痛みが長引く可能性があります。

神経を損傷している

非常にまれですが、抜歯によって神経が損傷するケースがあります。

抜歯後に以下のような症状がある場合は、神経が傷ついている可能性があります。

  • 手術部分の周りの痛みが続く
  • 麻痺がおこり、唇や顎の感覚がなくなる
  • ピリピリとしびれる感じがある

神経の損傷は主に下顎で起こります。下顎の骨の中には下顎管と呼ばれるトンネルのような空洞があり、その中に下歯槽神経と呼ばれる太い神経と血管が通っています。

下顎の親知らず抜歯の際に、下歯槽神経を傷つけてしまうことがあります。神経を傷つけてしまう原因は、以下のようなものがあります。

  • 歯がもともと神経と近い部分にある
  • 抜歯中のエラーによってドリルや器具が神経に近づきすぎたり、当たってしまう

抜歯後の痛みが長く続く場合の治療法

抜歯後の痛みが長く続く場合、原因ごとに適切な治療をすれば緩和させられます。

無理に我慢せず、以降で説明する治療法でしっかりと痛みを軽減させましょう。

ドライソケットの場合

ドライソケットに対する治療は、傷口の状態によっていくつかあります。3

薬の内服

ドライソケットは強い痛みが出るため、痛みを緩和するために鎮痛薬を服用してもらいます。また、露出した傷口から細菌感染している可能性も踏まえ抗生剤の内服を行います。

傷口の清掃・軟膏の使用

穴が開いた部分に汚れがたまりやすくなるため、生理食塩水等で洗浄します。その後に抗生剤の軟膏をぬったガーゼを詰めておくことで症状が改善します。

ガーゼを詰める場合は数日おきに来院し、ガーゼ交換を行う必要があります。

血のかさぶたをもう一度作る(再掻把さいそうは)

はがれてしまった血餅を再度作るために、麻酔をした上で抜いた部分をしっかりときれいにしたうえで、再度出血を促します。

感染を起こしている場合

抜歯後に細菌感染を起こしている場合は次のような処置を行います。

抗生物質・鎮痛薬の服用

細菌に対して働きかけるために抗生物質を服用します。また、痛みを緩和するために鎮痛薬を服用します。

患部の洗浄、消毒

膿や汚れを出すために抜いた場所の洗浄・消毒を行います。

神経損傷の場合

神経を損傷してしまった場合は以下のような治療を行います。4

投薬による治療

ビタミンB12やATP製剤、ステロイド、抗うつ薬などを服用することで神経の回復を期待します。

低出力レーザー照射

神経障害の初期において、感覚傷害の改善に有効な治療として、低出力レーザー照射を用いることがあります。

星状神経節ブロック法

星状神経節ブロック方とは、首にある交感神経節に麻酔薬を注射して、神経の緊張を緩める治療法です。血流を改善し痛みやしびれを和らげ、炎症が起きていたり傷んでいる部分を回復させることを目的に行います。

しかし、星状神経節ブロックは高度な技術が必要であり、合併症のリスクもあるため実施するかどうかは医師と相談のうえで検討する必要があります。

抜歯後の痛みを減らすためにできること

「抜歯後の痛みがつらい……」このような痛みを少しでも減らすために、できることがあります。

以降で、抜歯後の痛みを減らすために自分でできる7つのことを解説します。

  1. 処方された薬を飲む
  2. 傷口を触らない
  3. うがいをしすぎない
  4. タバコを吸わない
  5. 血流がよくなる行動を控える
  6. 食事に気を付ける
  7. 歯みがきをする

処方された薬を飲む

歯科医師に処方された薬は指示どおり飲みましょう。特に抗生物質は感染予防のため非常に重要なので、指示された容量を確実に飲み切ってください

自己判断で途中飲むのをやめてしまうと、感染や炎症の悪化につながる可能性があります。また、痛いときには我慢せず、指示された量の痛み止めを飲みましょう。

傷口を触らない

抜歯した部分の傷口はできるだけ刺激しないようにしましょう。違和感があり気になるかもしれませんが、頻繁に触ることで血餅がはがれ、ドライソケットの原因となる可能性があります

また、傷口から細菌感染を起こす可能性もあります。そのため、傷口を触ることは控えましょう。

うがいをしすぎない

抜歯後に出血が気になってうがいをしすぎると、血餅がはがれてしまう原因となります。

その結果、ドライソケットを引き起こす可能性があります。唾に血液がにじむ程度でしたら、うがいで流す必要はありません。

だらだらと出血が続いている場合は、うがいではなく清潔なガーゼやティッシュをしっかりと噛んで傷口を30分程圧迫しましょう。それでも出血が止まらない場合は歯科医院を受診してください。

タバコを吸わない

抜歯後は禁煙しましょう。タバコに含まれる有害物質が口腔内に悪影響を及ぼす研究は数多く報告されており、以下のようなことが知られています。

  • 抜歯後の傷の治りが悪くなる
  • 免疫力がさがるため、細菌感染のリスクが上がる

禁煙はドライソケットの原因にもなります。したがって、抜歯の前後はタバコを吸わないようにしましょう。

血流がよくなる行動を控える

抜歯後当日は、血行が良くなる行動を控えましょう。

具体的には激しい運動や入浴、サウナ、飲酒が当てはまります。血流がよくなる行動をとると、手術部位の炎症が強くなるため、再出血や痛み、腫れの原因となります。そのため、術後1週間程度は激しい運動や飲酒は避け、可能な限り安静にしましょう。

手術当日は湯船につかるのは避け、シャワー浴にすることをおすすめします。

食事に気を付ける

抜歯後は、硬い食べ物や刺激のある食べ物を食べないようにしましょう。おせんべいやナッツ類、乾物など硬い食べ物を食べると傷口に硬い食べ物が接触して痛みの原因となる可能性があります。そのため、手術後当日から2〜3日間はおかゆなどの流動食や、やわらかいうどんなどあまり噛まなくても食べられる食事にし、噛む時は、抜歯した部分とは反対側の歯で噛むようにしましょう。

また、香辛料の強い食べ物や酸っぱいもの、辛いものは傷口を刺激するため、抜歯後数日間は控えてください。

歯みがきをする

歯みがきの際には、手術部位に当たらないように気を付けて他の部分をしっかり磨きましょう。歯みがきをしっかりしないと口の中の細菌量が増えてしまうため、細菌感染のリスクが高まります。

歯科医師の指示に従い、傷口に歯ブラシを当てないよう気を付けながら、他の歯をしっかり磨きましょう

まとめ:抜歯後の痛みが続くのには原因がある!つらいなら適切な治療を

本記事では、抜歯後に長く起こる痛みの原因や、その治療法、抜歯後の痛みを減らすためにできることについてその方法と医学的根拠について詳しく解説してきました。

以下にまとめましたので、おさらいしてみましょう。

  • 抜歯後、傷口が正常に治っていけば、痛みは数日から1週間で収まることが多い
  • ドライソケットや細菌感染が起きている場合は長期間の痛みや激しい痛みが起こることがある
  • 痛みの他にしびれる感じがある場合は神経損傷の可能性がある。
  • 手術直後の痛みを減らすためには処方された薬を指示通り飲む、安静にする、禁煙、傷口を触らない、食事に気を付け、歯みがきをすることが有効である。

抜歯後の痛みがいつまで続くのか、不安や疑問を少しでも取り除くことができましたでしょうか。抜歯後の期間中を少しでも快適に過ごすために参考にしてください。

【参考文献】
1.Mauricio G et al, Alveolar socket healing: what can we learn? Periodontology 2000. 13 April 2015 https://doi.org/10.1111/prd.12082Citations: 294 PMID 25867983
2.Leonardo T et al, Modeling and remodeling of human extraction sockets. J Clin Periodontol. 2008 Jul;35(7):630-9. doi: 10.1111/j.1600-051X.2008.01246.x. Epub 2008 May 21. PMID: 18498382
3.Blánaid Jm Daly et al, Local interventions for the management of alveolar osteitis (dry socket). Cochrane Database Syst Rev. 2022 Sep 26;9(9):CD006968. doi: 10.1002/14651858.CD006968.pub3.
4.歯科治療による下歯槽神経・舌神経損傷の診断とその治療に関するガイドライン 日本歯科麻酔学会、日本口腔顔面痛学会、日本口腔外科学会
https://kokuhoken.net/jdsa/publication/file/guideline/guideline_nerve_injury.pdf

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