PHIJのオンライン講義を受けました:レポート報告④
2021年02月27日
PHIJのオンライン講義を歯科助手、歯科衛生士が受けてきました。そして、みなさんレポートにまとめてくれたので、そのレポートを公開しようと思います。
みんな熱心にレポートにまとめてくれて、アウトプットしていただきました。
正直、完成度の高いレポートばかりです。
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以下、歯科衛生士金子のレポート。
PHIJ =Perio Health Institute Japan
オーラルハイジーンセッション
なぜ私達は最期まで口から『食べる』を支えるのか?
2021.2.25 金子瑠美
【良かった点】
・食べるという行為が脳にあらゆる刺激を与え、活性化してくれるということがわかった
・配膳の位置や介助者の位置、食具の口への挿入角度等、食事介助の正しい方法と、誤嚥を防ぐ為のベットのリクライニング角度や座位での姿勢のポイントがわかった
・要介助者に対する歯科の関わりが、口腔ケアや義歯製作だけではなく、本当に食べることができているかを見る必要があるということを知ることができた
【わからなかった点(課題)】
・廃用症候群
・口腔ケアの内容
・KTBC(口から食べるバランスチャート)の詳細内容
【行動目標】
・誤嚥防止のため、口腔ケア時の首の角度は上がりすぎないように注意する
・歯科の分野だけでなく、口から食べられない原因を他の視点からも評価できるための知識を持つ
・摂食嚥下障害、咀嚼障害につながる口腔機能低下症の治療、トレーニング等の実施
【レポート】
目で見て、匂いを嗅いで、手を動かして、味を感じて、嚥下をする。
食べるという行為は、五感のみならず口腔から咽頭におけるすべての刺激が脳に伝わり、脳を活性化させてくれる。
口から食べられないということは、脳機能の低下、心身の衰弱を助長しQOLは低下の一途をたどる。
口から食べられない原因は多岐にわたる為、他職種による包括的な支援が必要。
また、それぞれの職種の人が自分の専門分野のみを担当するのではなく、お互いに評価し合い何が問題なのか、誰に頼めば改善できるのか、を見る必要がある。
KTBC(口から食べるバランスチャート)のレーダーチャートは可視化を図り、他職種間の共通言語となる。
口から食べる事の支援が脳を活性化し、結果的に要介護度を下げることもある。
口から美味しく食べ物を摂れる事は幸せなことであり、人間としての尊厳を守る事、食べる権利・生きる権利に等しい。
経管栄養や寝たきりでただ生き長らえるのではなく、最期まで長生きを楽しむ為に口から食べる支援が必要である。