プラークの症状と原因、予防対策|プラーク(歯垢)を歯ブラシとフロスで撃退しよう
プラーク(歯垢)とは、歯の裏側や歯と歯の間に付着する白いネバネバとした塊のことです。「食べかす」と呼ばれることもありますが、厳密には食べかすではありません。
食後、歯に残った食べかすが、4時間~8時間ほど経過すると細菌が増殖してプラーク(歯垢)になります。このやっかいなプラーク、適切なケアをすれば自分で撃退できますよ。
この記事では、
- プラークが引き起こす症状・原因・
- プラークの予防と対策
などについてご紹介します。
目次
プラークの原因や対策などを動画で知りたい人は、上の動画を見てみてください。
プラークが引き起こす症状
歯垢(プラーク)の中には、1g当たり細菌が約100億個も存在していると言われています。
体内で最も口腔内の細菌が多く、種類は約600種類。
プラークを放置しておくと、主に3つの症状に悩まされる可能性も。
症状1・歯周病
歯周病の原因は、歯と歯ぐきの間に繁殖する細菌、つまりプラークが原因です。
歯と歯肉の境目にたまったプラークを放っておくと、多くの細菌が繁殖し、歯ぐきに炎症が起こりはじめます。
さらに進行すると膿が出たり歯がぐらついてきたりする「歯周炎(歯槽膿漏)」となり、最悪の場合は抜歯となってしまうこともあります。
症状2・虫歯
虫歯の原因もプラークです。プラークの中にいる虫歯菌が増殖して歯を溶かしていきます。
虫歯菌は糖分が大好きで、糖分をえさにして増殖。甘党は丁寧な歯磨きが必須ですね。
ほかにもダラダラと食べる習慣、歯並び、唾液の量など、さまざまな要因が重なって虫歯は進行していきます。
症状3・口臭
一部の病的な原因を除いて、口臭を引き起こす原因はプラークといえます。
プラーク内で増殖した細菌が、臭いのもととなるガスを発生させてしまうのです。
このガスは、硫化水素やメチルメルカプタンなどさまざまな種類があり、生ごみの腐ったような臭い、温泉のガスのような臭いがまじりあったきつい悪臭を発生させます。
歯周病が進行すると、膿の臭いも混じり、さらに強烈な口臭を発生させる可能性があります。
プラークが歯につく原因
毎日歯みがきをしてもうまく歯ブラシが当たっていないと、磨き残しができプラークがつきやすくなることも。
特に歯と歯の間・歯と歯肉の境目などの磨きにくい場所はプラークのつきやすいです。
入れ歯の手入れをしていなかったり、口をすすぐだけですとプラークが発生しやすくなりますよ。
うがいでプラークは取れない
プラークはネバネバした粘着性があるため、うがいだけでは取れません。
また、丁寧に歯みがきをしても、歯と歯の間や歯と歯肉の境目に磨き残しができることもあります。そこにプラークが溜まってしまうのです。
大人の歯周病は、プラークが原因の場合がほとんど。
・歯みがきのクセを知る
・歯間ブラシやフロスを併用する
などに注意して、プラークの付着リスクを下げましょう。
入れ歯につくプラークが盲点
高齢者の方で多い悩みが、入れ歯装着時の口臭です。
たとえ歯が1本もなくても、入れ歯の裏側には細菌が付着します。
臭いの原因にもなるうえ、口腔内の細菌は誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
ついつい、面倒くさくて装着したまま過ごしてしまいがちですが、毎日入れ歯をはずして、洗浄剤や歯ブラシできちんと手入れをしましょう。
プラークの予防と対策
自分では、歯のどのあたりが磨けていないのか、わからない人がほとんどでしょう。
歯科医院では、一人ひとりにあった歯ブラシの選び方、歯ブラシの当て方、みがき残している場所などをくわしく指導してくれます。
歯の定期検診に行く習慣をつけ、歯みがきの仕方についても相談してみましょう。
自分にあった歯ブラシを選ぼう
歯ブラシの使い方こそ、プラーク予防に効果的です。
口腔内の環境は、歯並びも治療状況も誰一人として同じ人はいません。
ご自身にあった歯ブラシで歯垢の取り方を覚えることが何よりも大切です。
ちゃんと磨けているかどうかの確認は、歯科医院でチェックをすることができますよ。
歯科医院でチェックしよう
歯科医院では、歯垢染色剤を利用して歯の磨き残しをチェックできます。
歯垢がつきやすい場所を確認して、毎日きちんと歯みがきができるようにしましょう。
当医院では、お一人おひとりに合ったブラッシング方法をオーダーメイドで指導しています。
プラークは歯ブラシできちんと撃退できる!
プラークを放置しておくと、歯周病や虫歯、口臭の原因になります。
プラークを除去するためには、自分にあった歯ブラシの使い方を覚えて、ていねいに歯みがきをすること。
歯科医院で歯垢チェックをすれば自分の歯みがきのクセを知ることができます。
適切な磨き方の指導を受け、毎日の歯みがきでプラークを予防しましょう!
歯ブラシの選び方を知りたい人は上の動画を参考にしてみてください。
正しい歯磨きの方法については上の動画がおすすめです。
プラークを倒して虫歯や歯周病を防ぐ歯磨きの方法を紹介しています。