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春の連休💫

2017年03月20日

CIDセミナー総会

3/19、20よく晴れた連休。所属のスタディークラブCID(Center of Implant Dentistry)の総会に参加して来ました。

毎回新しい情報、技術、製品を発信し続けるこの会はインプラント治療にとどまらず、多角的に臨床に取り組んでいる国内でも屈指のスタディーグループです。スケージュール調整がコントロールできず二日間の講演のうちいくつかのトピックスについてのみ拝聴することができました。

まず,
Root Submerged Technique (RST)
すでにいくつかの臨床報告がある手法です。予後不良歯の根尖部のみを保存し軟組織で歯冠部を治癒させポンティック下部に応用する方法です。FGG,CTGを複数回行うよりも外科的侵襲も少なく、初期の感染をコントロールできれば有効な手法の一つかもしれません。日常臨床においても、抜歯途中中止でそのまま上部に固定性の義歯が補綴されているケースを稀に目にしますが、あえてその状況を作り出すような手法になります。

次に
Partial tooth Extraction Technique (PET)
特に前歯部インプラントの唇側ボリュームを温存するための手法で2014年のEAO(European Association for osseointegration)で発表されていた手法を日本で初めて目にしました。ボリューム温存の観点からは非常に理にかなった方法に思えますが、インプラント周囲が完全に骨結合されない点や、感染が起きた時の対応などコントロールが難しい手法に感じました。

最後に今話題のBOPT(Biologically oriented preparation technique)
今までの常識を打ち破るクラウン形成方法。ショルダーでもシャンファーでもディープシャンファーでもなくなんとナイフエッジ。今までの自分の歯冠修復処置をひっくり返す臨床的提案です。歯冠修復における歯牙切削量の定量的な減少は測れるものの、残留セメントのコントロール、辺縁歯冠修復材料の強度確保など多くの課題も議論されました。

いやはや、今回もいろいろな臨床的挑戦を目にすることができました。しかしながらどの方法も問題点も多いようです。。。

新しい技術、製品、手法、
手に入れやすい情報のバックグラウンドには常にcommerical biasが多大に影響しています。そういったプロパガンダに一喜一憂し流されることなく、自分は安全かつ実証された臨床手法で一症例一症例に対峙していきたいと思います。地道ですが歯科雑誌、歯学書、学会誌、原著論文に継続して情報にアクセスし、日々の日常臨床でバランスをとりながら成長していきたいと思います。

永田浩司

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