All -on-Four SC
2017年04月6日
20170329
All-on-Fourを活発に勉強しているグループの勉強会に行ってまいりました。
とはいっても今回のトッピクスはサイナスリフトでした。私はロンドンにいるときにDr Barterに師事しサイナスリフトのコースを修了したのですが、サイナスリフトは治療結果についてはITIコンセンサス会議などで同意を得られていますが、術式については各臨床家に委ねられていたような印象があります。切開、開洞、補填材料の充填、開洞時の骨片処理、縫合、治癒に対する科学に至るまで、紹介される本ごとに異なっています。代表的な術式や特徴ある治療などを横断的にまとめることができ非常にすっきりしました。
また、インプラント治療をするにあたって内科的アップローチも重要になってくると思います。ターゲットの感染をひ起こす菌に対して抗菌スペクトルを考えながら投薬指示を出す。当たり前のようですが全身疾患や服薬中の飲み合わせなど、GPレベルでは患者様毎の全身状況に合わせたレシピを制作するのは骨折りです。自分は復習するのに薬理学の分厚い教科書とにらめっこしながら勉強しております。完成したレシピは服薬する方も大変ですがw
臨床の勉強を突き詰めてやっているとどの分野でもそうですが、必ず基礎分野まで掘り起こして考える必要が出てきます。大学生の頃、歯医者とは関係あるのかな?と疑問に思って敬遠しがちだった分野が今になって非常に面白いです。生化学、生理学、病理学、理工学、解剖学、組織学、、、、、、大学院や留学経験を通して研究事業に参加し続けていることが、歯科医療に対する今の自分のものの見方を養ってくれていると確信しています。歯科医師は科学者のはしくれであるべきだからです。若い歯科医師の先生には是非大学院に行っていただき、ものの考え方、情報の捉え方を学んで欲しいです。自分も立ち止まることなく生涯学び続けたいと思っています。
永田浩司